思いをあなたに・・・第２８話 「微妙な変化」 [思いをあなたに・・・]
１．自然に・・・
女子生徒
「アハハハハ」
園児
「キャッ！」
園児
「キャッ！」
佐藤
「それっ！！」
女子生徒
「ワ～」
園児
「オ～」
パチパチ
ちはる
「ずいぶんとにぎやかね・・・佐藤さんがうまくやってくれてるみたいね」
西崎
「精神年齢が近いからね」
ちはる
「イヤミだよ・・・そういうの・・・」
西崎
「ゴメン」
西崎
「自然に振る舞いましょう」
ちはる
「うん」
ガラ
優子
「あっ！！ちはるさん！」
ちはる
「ん！？どうしたの優子？」
優子
「どうしたのって・・・ちはるさんこそ大丈夫なの？なんだか元気ないみたいだから・・・」
ちはる
「うん？平気だけどそんなにおかしかった？」
優子
「ううん」
ちはる
「あっ！ところで・・・」
優子
「ん！？なに？」
ちはる
「恋ちゃんどうだった？なにか変わった様子はなかった？」
優子
「恋ちゃん？・・・んん・・・特に変わったところはないけど・・・」
ちはる
「そう・・・ならいいの・・・」
２．仲間はずれ？
コクッ
コクッ
優子
「・・・・・・・・」
ムッ
優子
「恋ちゃんがどうしたの！？人に隠れてコソコソ話すなんて、ちはるさんらしくないよ！！」
ちはる
「どっどうしたの？優子？別にコソコソしているわけじゃないよ」
優子
「じゃあ！なにっ！？」
恋
「クスクス」
恋
「私の事でなにかお話かしら？」
ちはる
「恋！！」
恋
「私もまぜて！！」
ニコッ
３．質問
西崎
「恋・・・」
ちはる
「恋ちゃん！！」
恋
「ん！？なあに？」
ちはる
「恋ちゃんて西崎さんの親戚だよね・・・今どこに住んでるの？」
恋
「あっち！！」
ちはる
「・・・・・・」
ちはる
「じゃあお父さんとお母さんはどんな人？」
恋
「お父さんとお母さん？何でそんな事聞くの？」
ちはる
「うん・・・ちょっと気になって・・・」
恋
「優しい人だよ！！大きくなったらお父さんの・・・エヘヘ・・・お嫁さんになるのっ！！いいでしょ」
ちはる
「そっそうね・・・いいわね・・・」
４．一枚上手の子
恋
「じゃあ！ちはるさんのお父さんとお母さんはどんな人？」
ちはる
「私のお父さんとお母さん？」
恋
「うん！気になる」
ちはる
「私のお父さんはかっこよくて、いつもはやさしいけど間違った事をするとすごく怒るの」
恋
「お母さんは？」
ちはる
「お母さんはキレイで優しくて料理が上手で私の憧れかな」
恋
「へ～え」
ちはる
「やっぱりちはるさんもお父さんと結婚したいの？」
ちはる
「う～ん・・・どうかな・・・」
恋
「それとも・・・他に好きな人がいるのかしら？」
ちはる
「あっ！！」
５．ちはるの恋話
園児
「なに！なに！？」
恋
「ちはるさんに好きな人がいるんだって！」
ちはる
「ちょっ！」
園児
「え～～～」
女子生徒
「えっ！？本当なの？ちはる！？ひょっとしてコクるの？」
女子生徒
「おおっ！！恋する乙女は美しい！！」
西崎
「・・・・・・・」
女子生徒
「私のすべてを捧げますっ！！アハハハ」
ちはる
「こらあっ！！園児達がいるんだからおかしな事言わないで！！」
恋
「・・・・・・・」
園児
「どんな人？」
園児
「年上？年下？」
園児
「かっこいい？」
園児
「お金持ち？」
園児
「姑とうまくいきそう？」
園児
「・・・不倫？」
ちはる
「う゛ どこで覚えたの？この子達・・・」
優子
「最近の園児はすごいね・・・」
佐藤
「うん・・・すごい」
６．気にならない？
アハハハハ
新島詩織
「・・・・・・・」
恋
「ねえ？」
新島詩織
「んっ！？」
恋
「詩織ちゃんは気にならないの？」
新島詩織
「なにが？」
恋
「ちはるさんの彼の事！」
新島詩織
「別に興味ないわ！」
恋
「ふ～ん」
恋
「でも結婚とかは興味あるでしょう？背の高くてかっこいい人と結婚したいとか・・・優しい人と結婚したいとか・・・仕事が出来る人と・・・」
新島詩織
「やめてっ！！」
恋
「えっ？」
７．拒絶！！
新島詩織
「結婚なんてしないわっ！」
恋
「あっ・・・・」
新島詩織
「・・・・・結婚なんて・・・・するもんじゃない・・・・・・・」
恋
「・・・・・お父さんとお母さんの仲が悪いの？」
新島詩織
「やめてっ！！」
恋
「えっ！」
新島詩織
「もうこれ以上私につきまとわないでっ！！あなたといると気持ち悪くなるのよっ！！」
ビシッ！
恋
「・・・・・・」
ムッ！
８．さくらさんなら・・・
スタスタ
ちはる
「・・・・・あの子いつもああいう感じなの？」
園児
「さくら先生がいる時は違うんだけど・・・」
ちはる
「そう・・・」
ちはる
「・・・・・・・」
ちはる
「さくらさんならどう声をかけるんだろう・・・・こういう時・・・」
９．陰口
女子生徒
「イヤな感じだね・・・あの子・・・」
女子生徒
「うん」
ちはる
「・・・・・・・」
女子生徒
「せっかく恋ちゃんが気をつかって声かけてあげたのにね」
女子生徒
「そうだよね・・・あの言い方はないよね」
ちはる
「フウ」
女子生徒
「人の優しさが当たり前と思っているんじゃない？」
女子生徒
「自分中心に世界が回っているとかね・・・・」
女子生徒
「くら～い」
新島詩織
「・・・・・・・・」
女子生徒
「家庭に問題ありとか！？結婚に対して過剰に反応してたし・・・」
女子生徒
「浮気とか？」
女子生徒
「ありうる！！」
女子生徒
「でもあの性格じゃあ友達もいないんでしょうね・・・かわいそ！」
ギュッ！！
新島詩織
「・・・・・・・・」
園児
「ちがうよっ！！」
新島詩織
「ハッ！！」
１０．反論
園児
「詩織ちゃんの悪口言うの止めてよ！！」
園児
「詩織ちゃんはとても優しいんだからっ！」
園児
「止めてよ！」
園児
「悪口言う人は嫌われるって、さくら先生言ってたよっ！！」
園児
「う～んと嫌われるんだからっ！！」
園児
「そうだよ！！嫌われるよ！！」
園児
「詩織ちゃんは私たちの大切な友達なんだからっ！！」
園児
「友達大切にしないとダメだよっ！！」
女子生徒
「う゛・・・」
１１．なぜ？
ちはる
「んっ！？」
新島詩織
「あっ！！」
プイ
ちはる
「この子こんなにもみんなに好かれているんだ・・・うまく関係を気づけないでいる・・・この子・・・でもどうして？・・・・・みんなの言うとおり両親がうまくいっていないのかな・・・・」
１２．友達思いの園児達
優子
「ちはるさん・・・」
クイクイ
ちはる
「んっ！？どうしたの優子？」
優子
「祈りを捧げてるよ・・・ちはる様」
ちはる
「あはは・・・」
クスッ
スッ
１３．本当の彼女は？
ちはる
「みんなごめんね・・・お姉ちゃん達も悪気があって言った訳じゃないの・・・詩織さんが急に叫んだからびっくりしただけなの・・・みんなもあんな風に言われるとびっくりするでしょう？」
園児
「う・・・」
園児
「あ・・・」
ちはる
「みんなが知っている詩織さんは優しくて温かい人なんだよね？」
園児
「うんっ！！」
園児
「そうだよっ！！」
ちはる
「じゃあみんなの知っている詩織さんを私たちに教えて！」
園児
「うん！いいよ！」
新島詩織
「・・・・・・」
１４．重なる二人の影
園児
「詩織さんは毎日お花に水をあげてるの！」
園児
「それと！それと！花の名前もすごい詳しいの！」
園児
「うんっ！それでいつもさくら先生に褒められてるのよ！！あとね！あとね！」
新島詩織
「あっ・・・・」
新島詩織
「さくら・・・せん・せ・い？」
１５．微笑み
新島詩織
「・・・・・・・・」
ちはる
「ニコッ」
プイ
新島詩織
「どうして・・・・」
ちはる
「へえ・・・そうなんだ・・・優しいんだね詩織さんて！」
園児
「うん！！とっても優しいの！」
園児
「他にねぇ・・・」
西崎
「・・・・・・・・」
１６．どこに？
西崎
「んっ！？あれっ？恋は？」
キョロキョロ
ちはる
「えっ？恋ちゃんいないの？」
西崎
「うん」
ちはる
「あれっ！？どこいったんだろう？さっきまでいたのに・・・みんな知らない？」
園児
「しらないよ」
西崎
「先生知りませんか？」
みずほ
「知らないわ・・・西崎さん探してもらえるかしら？」
西崎
「はい」
ガラ！
ちはる
「西崎さんっ！！」
西崎
「なに？」
ちはる
「気をつけて・・・」
西崎
「うん」
１７．質問
タッタタ
西崎
「あれっ？どこに行ったのかしら？」
鈴木
「そこのあなたっ！！」
西崎
「！！」
恋
「わたし？」
鈴木
「そうです」
西崎
「あの声・・・恋と鈴木先生？」
そ～
鈴木
「あなたどこの幼稚園！？あなたの名前は！？それにその服はなんなの！？」
恋
「そんなにいっぺんに言われては答えられないわよ・・・クスクス」
恋
「じゃあ！！一つずつ答えるね！」
１８．別人
恋
「クスクス」
鈴木
「なにを・・・わらって・・・いる・・の？」
鈴木
「ひ・・・ひか・・りが・・・・」
グラッ
西崎
「・・・・・・・」
鈴木
「あれ！？私どうしたのかしら？あっ！！恋ちゃん楽しんでる？困った事があったら何でも相談にしてね」
恋
「うん！！ありがとう！」
西崎
「・・・・・」
西崎
「なにっ？あの変わりよう・・・」
恋
「かおりか・・・のぞきなんて悪趣味ね・・・クスッ・・・人の事言えないけど・・・」
2007-04-09 19:34:13
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